Vol.14 訪日外国人客の急増と世界から見た東京の不動産マーケット

こんにちは。GENESISアセットレポート担当です。
訪日外国人の観光客増加やそれに伴う百貨店や観光地の消費増が最近話題になっています。不動産分野でも同様の傾向があり、なかでもアジア富裕層の東京都心マンションへの投資意欲が顕著です。今回はこうしたアジア富裕層の動向、不動産各社の取り組み、世界視野で見た東京マーケットについてご紹介したいと思います。

2020年には2000万人の訪日外国人?

今年、日本を訪れた外国人観光客が急増していることがさまざまなメディアでも話題になっています。 日本政府観光局(JNTO)が10月22日に発表した訪日外客数(訪日外国人観光客数)の資料によると、今年1月から9月まで日本を訪れた外国人旅行客は昨年同期比26%増の973万人余りと暫定集計されました。
国籍別には台湾が212万人余りで最も多く、次いで韓国199万人余り、中国178万人余りとなっています。
政府観光局は、円安や東京・羽田空港に就航する航空便の増加、ビザ緩和などが観光客の増加に影響を及ぼしたと分析しています。 日本は昨年外国人訪問客1036万人を記録して史上初めて1000万人を突破したのですが、今年は1200万人を超えるだろうとの予想されています。
また今年4月には、国際収支の項目のうち、訪日外国人が国内で支払う金額から日本人が海外で支払う金額を差し引いた「旅行収支」が1970年7月以来の黒字となりました。こうした趨勢を踏まえ訪日外国人客が2,000万人になれば、2020年には.その経済効果は4.2兆円と試算されています。

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不動産各社がアジア富裕層をターゲットとした販売活動に注力

こうしたアジアからの訪日客が急増という追い風の中、アジアの富裕層にターゲットを絞った東京都心マンションの販売活動が活発になっています。日経新聞11.27付の記事では、以下のような紹介をしています。

—-ここから引用——
三井不動産リアルティは10月中旬、香港で投資用マンションの商談会を開いた。売り出したのは、東京・南青山にある1戸あたり平均1億5千万円の10戸の物件だ。商談会には2日間で70組が訪れ、このうち10組が物件の見学のため来日することを決めた。
同社は1年前から香港や台湾で商談会を始め、10月までに7回開いた。顧客は会社経営者や所得の高いサラリーマンが多い。港区や渋谷区、新宿区の物件の人気が高いという。昨年から今年にかけて販売した東京・六本木の1戸2億円の物件は、50戸のうち約20戸をアジアなどの外国人が購入した。
野村不動産アーバンネットは10月、海外では初めての駐在員事務所を香港に開設した。昨年、社内に「海外投資家チーム」を設け、香港や台湾、シンガポールの富裕層に投資用マンションを販売してきた。チーム発足以降、220件以上の購入相談があり、そのうち1割以上は成約した。顧客には「フィリピンやタイ、韓国の人もいる」という。今後は現地に拠点を構え、売り込みを強める。
投資用不動産を紹介する国内最大規模のサイト「楽待」を運営するファーストロジック(東京・港)によると、物件探しを目的に会員登録している外国人は10月時点で884人と、この1年で2.2倍に膨らんだ。大半がアジアの人だ。
—-引用ここまで——

このように、円安や都心の地価が上昇していることなどを背景に日本の不動産に関心を示す外国人、中でもアジア富裕層は急増しています。このことはアジアからの訪日外国人観光客の急増と重なっており、中期的にも成長が見込まれます。
さらにアジア主要都市から見ると、東京の不動産マーケットはまだまだ相対的に割安だという点も見逃せません。
日本不動産研究所(東京・港)による今年4月時点の調査では、東京・元麻布周辺の高級マンションの価格水準を100とした場合、香港は212.2、台北は160.7、シンガポールは149.6となっています。「アジア各地で不動産バブルへの懸念が強まっている」ことも日本で物件を購入する動機につながっているようです。

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