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こんにちは。GENESISアセットレポート担当です。
何回か紹介してまいりましたが、グローバル化の観点からの不動産投資が昨今は不可欠な時代となっています。そうしたデータを裏付ける調査が米総合不動産サービス大手のジョーンズ・ラング・ラサール(JLL)により発表されました。2014年10~12月期は円換算で前年同期比52%増の1兆7400億円となり、10~12月期としては過去最高の投資額となったようです。今回はこの件をレポートしたいと思います。日本への商業用不動産投資額、過去最高額水準
米総合不動産サービス大手のジョーンズ・ラング・ラサール(JLL)がまとめた投資分析レポートによると、2014年通年の世界の商業用不動産投資額は、速報ベースで前年同期比18%増の7,000億ドルとなり、2010年以来5年連続増加、リーマンショック前の2007年の9割の水準に回復しました。
日本の2014年通年の投資額は、前年同期比7%増の438億ドル(円建てでは18%増の4兆6,900億円)となり、円建ての投資額としてはリーマンショックが起きた2008年と同程度の水準となりました。
2015年の世界の商業用不動産投資額の見通しは、7,300-7,500億ドルと予測しています。
日本の2014年通年の投資額は、前年同期比7%増の438億ドル、円建てでは18%増の4兆6,900億円。日本の2014年第4四半期の投資額は、前年同期比32%増の152億ドル、円建てでは52%増の1兆7,400億円と史上最高額を記録しています。
同レポートでは要因として、JR東京駅前のオフィスビル「パシフィックセンチュリープレイス(PCP)丸の内」(千代田区)など、大型取引の増加を挙げています。J-REIT市場、今後の世界の不動産市場
J-REIT市場においては、12月に積水ハウス・リート投資法人が資産規模1,143億円で上場したほか、11月に日本初のヘルスケア特化型上場リートである日本ヘルスケア投資法人が上場するなど、3つのREITが新規上場を果たした。
また、パシフィックセンチュリープレイス丸の内やみずほ銀行旧本店ビルなどの大型取引も見受けられ、投資額は前年同期比、前四半期比ともに大幅増加となった。
2014年通年では、2013年に市場をけん引した上場REITによる取引額は減少したものの、私募REITやその他ファンドによる取引の拡大が寄与し全体の投資額は増加した。
さらに地域別では、アメリカ大陸(北米・中南米)が前年同期比24%増の2980億ドルで、世界の不動産投資を牽引(けんいん)した。中でも米国やブラジル、メキシコなどでの投資が活発だった。
同社は当面、世界的な不動産市場の活況が続くとみて、15年の商業用不動産投資額の見通しを7300億~7500億ドルと予測している。